2015年2月17日火曜日

高圧グリースガン

こんにちは。今回も重機関連の記事です。

皆さんも重機類の摺動部については定期的にグリスアップを行っていると思いますが、長年使用していない重機類や、ニップルが見えにくい場所にありグリスアップを忘れていたなどといった方におすすめの話題です。

弊社でも定期的に摺動部はグリスアップを行っておりますが、あまりグリスアップをしないためにグリスラインがさびてしまったと思われる箇所がありました。

その箇所がこれ↓ クローラー部分です。

クローラーのたわみが大きくなってきたので、ニップル(いわゆるクローラー調整ニップル)からグリスをさしてクローラーを張ろうとしましたが、クローラー部分については定期的なグリスアップ対象としていなかったので、長年使用している間にグリスラインもしくはシリンダーが汚れもしくはさびなどで閉塞・固着し、クローラーを張ることができなくなったと思われます。

ちなみにグリスの注入箇所はこちら

 
 
更に拡大(グリス注入前の写真なので汚れていませんが、ニップルからグリスが入っていかず、グリスが戻ってくる)
 

そこで用意したのがこちら
ヤマダコーポレーション社製「CH-650LL」です



社名が逆さまですがご了承ください 
 
 

通常のグリースガンですと最大圧力が20~30MPa程度のものが多い中、
こちらの圧力はなんと80MPa!恐るべき注入力です。

難なく注入完了(^_^)v
クローラーもめでたく張ることができました。
(ちょっと気合いを入れて張りすぎです。もう少し緩くてもいいかも)
 
 
グリスが入りにくい場合は一度に注入せずに、注入→走行→注入→走行、などの手順を繰り返すと良いかもしれません。
クローラーも自動車のエンジンオイル交換と同様に、定期的に緩めたり張ったりして中のグリスを交換するなどの整備をする必要があるかもしれませんね。


小松製作所の取扱説明書から点検・整備方法を下に抜粋します。
※張る場合も目安がありますのでご注意ください(多分張りすぎるとベアリングを傷めます)。
また、基準はメーカーや重機によって異なりますので、各機種毎の説明書でご確認ください。
 
説明書にもあるとおり、クローラーを緩めるときは先程の調整ニップルの外側の2番の部分を緩めて中のグリスを一度排出する必要がありますが、このときにグリスが勢いよく飛び出してきて、目に入ったという話を昔聞いたことがあります。整備の際は保護メガネをかけるなどの対策をして作業を行ってください。



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